学級新聞_101号ページ。まるごと世界遺産のまち 奈良で学ぼう 奈良SDGs学び旅

ふんころがし
pagetop

料金・定員
キャンセルポリシー

学級新聞詳細

学級新聞詳細


NEWS PAPER DETAIL

学級新聞_101号

古事記平城京日本書紀神話藤原不比等

学級新聞_101号

【第101号 2026/10/15発行】
----------------------------------------
[1] はばたけ ルリセンチ No. 99
[2] 奈良町御師(おし)コラム
[3] お知らせ

----------------------------------------

 

 

[1] はばたけルリセンチ No. 99

[2]奈良町御師(おし)コラム

 

日本人は、日本を探しに出かけ始めた(前編)

 

ゆういち
おばあちゃん、鳥羽水族館、すごい人だったね。

 

おばあちゃん
本当に。三連休だから覚悟はしていたけれど、驚くほどの人

やったね。

 

ゆういち
ラッコのところなんか、人がいっぱいだったもんな。

 

おばあちゃん
そうやね。それに、おばあちゃんが面白いなと思ったのは、

聞こえてくるのがほとんど日本語やったことなんよ。

 

ゆういち
そういえば、外国語はあんまり聞かなかったかも。

 

おばあちゃん
小さな子どもを連れた家族、若い恋人たち、おじいちゃんと

おばあちゃん。日本の人たちが、日本の中を旅していたんや。

 

ゆういち
どうしてみんな外国へ行かないの?

 

おばあちゃん
円が安くなって、海外旅行が高くなったからかもしれへんね。でも、おばあちゃんは、それだけやないような気がしたんよ。

 

ゆういち
ほかに何があるの?

 

おばあちゃん
日本人が、日本を探しに出かけ始めたんやないかなと思うんよ。

 

ゆういち
日本は、ここにあるよ。なくなったの?

 

おばあちゃん
ふふふ。国がなくなったいう意味やないんよ。外国へ行って、自分たちとは違うものを探す旅から、自分たちの足もとにある、知っているつもりで知らなかったものを探す旅へ変わり始めたんやないかな、ということや。

 

ゆういち
水族館にも、日本があるの?

 

おばあちゃん
あるんよ。その土地の海や生き物、人が自然とどんなふうに暮らしてきたかを知ることも、日本を知ることやからね。

 

ゆういち
じゃあ、奈良で日本を探すなら、何を見るの?

 

おばあちゃん
お寺や神社、仏像や古墳を見るだけでは足りへんのよ。それらが、なぜこの場所に生まれて、何を伝えようとしてきたのかを考えるんや。

 

ゆういち
鹿さんを見るだけじゃだめ?

おばあちゃん
鹿さんから始めてもええんよ。どうして奈良では鹿が神様の使いとして大切にされて、千年以上も人と一緒に暮らしてきたのか。そこから神話や信仰、奈良の人たちの暮らしが見えてくるやろ。

 

ゆういち
神話って、神様のお話?

 

おばあちゃん
そうや。でも、ただの昔話やないんよ。日本人が、自分たちはどこから来て、どんな国をつくろうとしたのかを考えた物語でもあるんや。

 

ゆういち
奈良にも神話があるの?

 

おばあちゃん
奈良は、神話の舞台であるだけやない。神話が国家の歴史としてまとめられた場所なんよ。

 

ゆういち
神様のお話を、誰かが書いたの?

 

おばあちゃん
『古事記』が完成したのは七一二年。『日本書紀』は七二〇年。平城京へ都が移ったのが七一〇年やから、どちらも新しい都ができた頃につくられたんよ。

 

ゆういち
どうして神様のお話を本にしたの?

 

おばあちゃん
ええ質問やね。誰が、何のために神話を書いて、国の歴史にしたのか。それを考えると、奈良がまったく違って見えてくるんよ。

 

ゆういち
誰が書かせたの?

 

おばあちゃん
一人だけで決めたわけやないけれど、その時代の国づくりをたどっていくと、藤原不比等という人に行き着くんよ。

ゆういち
ふひと?

 

おばあちゃん
律令という国の決まりを整えて、新しい都づくりにも深く関わった人や。その仕組みは、不比等が亡くなったあとも長く働き続けたんよ。

 

おばあちゃん
でもな。大事なんは、不比等という一人の人物を知ることだけやないんよ。

 

ゆういち
どういうこと?

 

おばあちゃん
奈良には、人が亡くなったあとも千年以上働き続けている「仕組み」が残っとるんや。その話は、また次にしようか。

 

ゆういち
えーっ、気になる!

 

[3] お知らせ

 

学び旅学級新聞の感想を募集しています!
コラムや当社の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

学び旅学級新聞へ掲載する記事募集中!
原稿・写真と共にメールにてお知らせください。無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
【連絡先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

 

 

コラム執筆者

川井徳子

株式会社学びの旅 代表取締役。同社の前身である奈良新しい学び旅推進協議会の立ち上げに尽力し、2020年~2025年まで実行委員長を務める。奈良を舞台にした探究型学習プログラム「奈良SDGs学び旅」を企画・開発し、商品化。教育と地域をつなぐ新しい学びの仕組みを創出した。