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学級新聞詳細

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学級新聞_28号

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第28号 2023/10/18 発行
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◆目次
[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 27
[3] 実行委員長コラム
[4] 『日本の食の聖地巡礼 NARA』プロジェクト開始
[5] お知らせ

 

[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
問合せ報告

実施日 地域 区分 人数
2024/10/23 広島県 中学校 94
2024 福岡県 中学校 80

実施報告

実施日 地域 区分 内容 人数
2023/10/5 山口県 一般向け SDGs講義+FW 14
2023/10/12 岡山県 小学校 フィールドワーク 131

 

[2] はばたけ ルリセンチ No. 27

[3]実行委員長コラム

暑くて長い長い夏がようやく終わりました。
秋らしくなってきました。
藤井聡太さんの八冠で号外が配られる日本は、平和で良い国ですよね。

世界ではロシアによるウクライナ侵攻に続き、中東のイスラエルでハマスが大規模テロを行い、それに応戦してイスラエルは戦争を宣言しました。
ネットでは「第三次世界大戦がはじまったのではないか」という話題で大騒ぎです。

 

本日は、持続可能な開発目標(SDGs)の目標16  Peace, Justice and Strong Institutions
「平和と公正をすべての人に」を考えてみたいと思います。

 

第三次世界大戦とはいやな言葉です。
英国の「エコノミスト」誌が9月に H・キッシンジャー氏へのインタビュー「第三次世界大戦を防ぎ、安定した世界秩序を築くには」を掲載しました。
これをヒントに「平和」について改めて考えてみたいと思います。

 

H・キッシンジャーは1960~70年代に米国の国務長官や国家安全保障問題担当大統領補佐官を歴任した人物です。
最も重要な任務は、文化大革命中の中国との和平を構築し、それによって冷戦を乗り越え、ソビエト崩壊を促し、冷戦を終結させたことです。
後から考えると、冷戦時の米国はソビエトに対して「鳴くまで待とうホトトギス」で乗り越えたのでした。

 

キッシンジャー氏の優れた点は、この米国の勝利で終わった冷戦だけを自慢し、驕るのではなく、米国の弱点を知り、問題点も把握しているところです。
米国は決して戦争に強いわけではない。
直接戦争ではずっと国力が小さなはずのベトナムに敗戦したことを認めています。

 

この、今年100歳を超えた百戦錬磨の戦略家キッシンジャー氏が、現在の状況に危機感を持っているようです。
ロシアからの侵攻を受けたウクライナに対して欧米各国は大量の武器等を供与し、日本も財政的に支援しています。
ウクライナとロシアの対立は欧米とロシアの代理戦争ともいえる状況です。

 

そこに今回のイスラエルへのハマスによるテロを発端とした戦争がはじまりました。
米国は、ウクライナと中東の二か所に戦場を持つことになりました。
この状況は「台湾」の統一を目指す中国にとって、非常にありがたい状況となったと報道されています。キッシンジャー氏は戦争のリスクがどれだけ大きいのかという点を先述のインタビューで次のように分析しています。

(インタビュー掲載記事:https://courrier.jp/cj/338370/?utm_source=newspicks&utm_campaign=338370

 

現状のまま進めば、大国同士が敵対することになります。私がとくに不安に感じるのは、両陣営とも相手国を戦略上危険だと認識しているところです。
しかも、それぞれの国が下した決定で、紛争勃発が起きる可能性の大小が左右されます。
どちらの国も先手を打って、技術や物資の面で相手国を上回ろうとするのは自然な流れです。
ある一つの問題での対立がきっかけとなって、それがエスカレートして両国が全面的に敵対する状況が出てくることもありえます。

 

米ソ冷戦時代の核の対立時代の経験から「危機管理の原則」と「道義的責任」について、同じインタビュー内で彼は次のように語っています。
戦争の問題が出てくるのは対立が存在しているときであり、とくに危機が発生したときに戦争の問題が出てきます。
だからニクソン政権の特徴は、危機が起きたら急激に戦略の規模を拡大(エスカレーション)して、さらなる拡大の余地をなくすことでした。
これにより、少しずつ進んでいるうちに想定外の大惨事にはまってしまうような事態を避けようとしたのです。
どんな危機も、私たちの側が急速にエスカレーションをすることで、急速に収束しました。
つまり、これが危機管理の原則なのです。

 

1週間で1億1000万人の命を奪うというのは途方もない責任です。
問題に対処するときはエスカレーションをしなければならないけれど、
道義に訴えてそれが危機に発展してしまうことを避けなければならないわけです。

 

以上がキッシンジャー氏の冷戦を潜り抜けた米国の戦略に関する解説です。
このインタビューの重要性は、米ソ冷戦において米国は「核戦争回避」のため「平和のために」戦略を建て、それを実践してみせたということです。
平和のために戦略が必要だということを実証してみせたことです。

 

私たち日本人は「憲法9条」で立ち止まってしまいます。
これさえあれば大丈夫と国家間の紛争をさけるための知恵を働かせることを放棄しているように思います。
孫子の兵法では「百戦百勝は善の善なるものにあらざるなり。 戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。」と非戦が語られています。
これもアジア型戦略論なのです。
「全ての人に平和と公正を」を実現するためには、お題目にすがることでなく、一定の原則のもとに方針を貫き戦略を立てることが重要なのだと思います。

 

現在の状況は米ソという二つの大国の対立ではなく、第一次世界大戦前のような複数の紛争が存在する複雑な状況にあるとキッシンジャー氏は分析しています。
さらに、このインタビューはイスラエルへのテロより前に行われたもので、現在の国際情勢はより緊迫化しています。
キッシンジャー氏の危機感はより増大していると思われます。

 

次回は、このインタビューの後半、「危機管理の原則」と「道義的責任」の二大原則が中国に通用するのか、という彼の思考を辿ってみたいと思います。

 

[4] 『日本の食の聖地巡礼 NARA』プロジェクト開始
日本が誇る食文化・和食。そのルーツが奈良にあります。和食は美味しく健康的であるだけでなく、五感を通じて季節の移ろいといった自然を感じられる我が国が誇る食の文化です。
日本の食のルーツを知り、文化を体験できるガストロノミーツーリズムが「日本の食の聖地巡礼・NARA」です。
世界中の方に、奈良に息づく和食のルーツに触れていただき、そして世界中の方と和食の奥深さを共有できる多彩なツアープログラムがいよいよ始まります。
最新情報・ご予約は各イベントのQRコードよりお願いいたします。
公式サイト:日本の食の聖地巡礼・NARA | 日本の食のルーツ・DNAは奈良にあり (exploring-nara.jp)

 

[5]お知らせ
事務局からのSOS! 奈良SDGs学び旅の運営サポートボランティアを募集しています!
事務局では、ただいま奈良SDGs学び旅の運営をお手伝いしていただけるボランティアを募集しております。初めての方でも事務局員が丁寧に説明・指導させていただきます。観光業・旅行業界に関心のある学生さん、主婦の方などまずはご登録ください。お気軽に事務局までお問い合わせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
ボランティアへのご協力、よろしくお願い致します。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

学び旅学級新聞の感想を募集しています!
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無料で記事として掲載し、配信いたします。
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配信:奈良新しい学び旅推進協議会・事務局(公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ内)
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