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NEWS PAPER DETAIL

学級新聞_88号

ネイチャーポジティブ共生奈良公園春日山原始林鹿

学級新聞_88号

【第88号 2026/3/3 発行】
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[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 87
[3] 奈良町御師(おし)コラム
[4] お知らせ

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[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
●問合せ報告
不明 愛媛県 不明 不明
不明 奈良県 不明 不明
2027年度 青森県 高校 80
2027/5/12 静岡県 中学校 70

 

●実施報告

 

 

[2] はばたけルリセンチ No. 87

 

 

[3]奈良町御師(おし)コラム

 

奈良公園という「囿(にわ)」の話

――おばあちゃんから、あんたへ

あんた、毎日奈良公園のそばを通って学校行ってるやろ。
鹿がおるのも、もう当たり前みたいになってるやろうけどな、あれは、ほんまはとても不思議な場所なんやで。

奈良公園はな、ただの公園でもなければ、観光客のための場所だけでもないんよ。
あそこはな、人と野生動物が、1400年も一緒に生きてきた場所なんや。

 

昔から奈良の鹿は、春日さんの神さまのお使い、「神鹿(しんろく)」やと言われてきた。
せやからな、「殺したらあかん」「傷つけたらあかん」、そういう気持ちがずっと人の心に根づいてきたんや。

 

それはな、お祈りだけの話やないんよ。鹿の角きりをしたり、勝手にエサをあげたらあかん決まりを作ったり、役所の人も、神社も、鹿を守る人たちも、みんなで知恵を出して続けてきた。

 

鹿はな、動物園みたいに囲われてるわけやない。家畜でも、ペットでもない。

ちゃんと野生のまま生きてる。

 

でもな、放ったらかしでもないんや。

 

人と鹿が近くで生きたら、ぶつかることもある。ケガも、事故も、問題も起こる。
それでもな、「危ないから追い出そう」「面倒やから全部管理しよう」

そうはせえへんかった。

 

代わりに奈良の人は、ここまではええけど、ここから先はあかん、という線をみんなで守ってきた。鹿は、森と町を行ったり来たりするやろ。あれはな、人に「ここが限界やで」って知らせてくれる、生きた目印みたいなもんなんよ。

 

昔の言葉でな、それを「囿(にわ)」って言うんや。

全部自由でもない。全部縛るんでもない。
やり過ぎんように、人の暮らしの中に、ちゃんと境界を置く。
それが奈良公園なんや。

 

それを支えてきたのが、春日山の原始林や。

あの森はな、ずーっと昔から、木を切ったらあかん、狩りをしたらあかん場所として守られてきた。


世界遺産になったのも、「使わんかった」からや。

自然はな、全部使い切らんでもええ。踏みとどまる場所があってええ。


春日山は、それを黙って教えてくれてる。

 

奈良は今も、どうやったら自然と一緒に生き続けられるかを考えてる。

それがな、今の世界には、とても大事なことになってきとる。

自然だけやない。
情報も、AIも、便利やけど、使い方を間違えたら、人の心も社会も壊してしまう。

誰かの善意だけに任せとったら、いずれ無理が来る。

 

せやからな、奈良公園がやってきたみたいに、

・越えてはいけない線を決めて
・あかんことをみんなで共有して
・守る仕組みを続けて
・子どもも大人も、旅の人も平和な社会の守り手になる

 

そういう取り組みを、これからの世界はしていかなあかんのやないか。
自然を減らさんようにするだけやなく、傷んだもんを立て直し、次の世代に手渡していく。

そういう考え方をな、いま世界では「ネイチャーポジティブ」と呼んどる。

ネイチャーポジティブいうのはな、自然を遠くにしまい込むことやない。人の暮らしの中に、「やり過ぎを止める知恵」を入れることや。

 

あんたが毎日歩いてる奈良公園はな、そのお手本みたいな場所なんよ。

鹿と一緒に生きるこの町は、これからの世界を、どう生きたらええかを考える場所でもある。

覚えとき。あんたはな、とても大事な場所で育ってるんやで。

 

 

[4]お知らせ

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コラムや当社の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
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配信:株式会社学びの旅
TEL:0742-20-7807 平日9:00~18:00(年末年始を除く)
住所:〒630-8305 奈良県奈良市東紀寺町2-10-1
Web:http://nara-manabitabi.com/

 

コラム執筆者

川井徳子

株式会社学びの旅 代表取締役。同社の前身である奈良新しい学び旅推進協議会の立ち上げに尽力し、2020年~2025年まで実行委員長を務める。奈良を舞台にした探究型学習プログラム「奈良SDGs学び旅」を企画・開発し、商品化。教育と地域をつなぐ新しい学びの仕組みを創出した。