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学級新聞_85号

SDGsネイチャーポジティブ奈良生物多様性センター磯城野高校自然共生サイト自然史博物館

学級新聞_85号

【第85号 2026/1/20 発行】
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[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 84
[3] 当社代表取締役によるコラム
[4] 奈良SDGs学び旅 ガイド勉強会を開催します
[5] お知らせ

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[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
●問合せ報告
実施日2026/11/26 岡山県 小学校 111人
実施日2027/11/25 岡山県 小学校 122人

 

●実施報告

 

 

[2] はばたけルリセンチ No. 84

 

 

[3]当社代表取締役によるコラム

 

奈良から未来へ――磯城野高校が投げかける「ネイチャーポジティブ」の覚悟と挑戦

近畿ESDコンソーシアム成果発表会では、毎年、全国の団体が多様な活動を発表しています。お祭りの復活事例から、先端的なネイチャーポジティブの取り組みまで、幅広い実践が共有される1日であり、今年も大きな学びがありました。

 

その中でも特に印象深かったのが、奈良県立磯城野高校による「ネイチャーポジティブ」への取り組みです。公立の自然史博物館を持たない奈良県において、県立高校生が主体的に「地域の生物多様性センター」の役割を担い始めていることが、その発表からよく理解できました。

 

発表当日、高校生は自分たちで作曲した歌を披露しながら活動内容を紹介しました。会場全体から手拍子が湧き起こり、学校全体で生き生きと取り組んでいる姿勢が伝わってきました。

 

生物多様性センターとは

生物多様性センターとは、生物多様性――つまり「さまざまな生きものとその生息環境が互いにつながって存在している豊かな自然の状態」を理解し、保全・持続的利用につなげるための公的情報拠点・調査機関です。
参照:環境省 自然環境局
https://www.biodic.go.jp/center/framework.html

 

彼らの言葉には、強い使命感と、現状への確かな危機意識が込められていました。

「奈良県には、自然史博物館や生物多様性センターがありません。そこで、私たちがミニ生物多様性センターになろうと、今、一歩踏み出したところです。」
出典:公益財団法人日本鳥類保護連盟

 

これは単なる生徒のスピーチではありません。約130万人の人口を抱え、万葉の時代から豊かな自然と共に暮らしてきた奈良県に、自然史研究を公的に支える専門機関が存在しないという「空洞」を、若い世代が自ら埋めようとしている――その事実を告げる言葉でもあります。

 

従来の環境学習を超える実践

磯城野高校の活動は「環境学習」の枠を大きく超えています。
具体的には以下の取り組みを行っています。

  • 絶滅危惧種「ナガオカモノアラガイ(淡水性の巻貝)」の飼育
  • 大和橘やササユリといった奈良ゆかりの植物の組織培養(細胞などから植物を増やす方法)
  • 校内・地域の生物相調査と、正確な「野生生物目録」の作成

さらに、2025年「令和7年度 生物多様性守りたい!甲子園」で審査員特別賞を受賞した際には、学校農場を環境省の「自然共生サイト」へ登録することを目指しました。いずれも「エビデンスに基づく保全」を重視した取り組みであり、ネイチャーポジティブ社会の実現に向けた基盤づくりそのものです。

 

自然共生サイトとは

企業の森、里地里山、都市の緑地など、民間や地域の取り組みにより生物多様性の保全が行われている区域を環境省が認定する制度(2023年度開始)。
参照:環境省公式WEBサイト
https://www.env.go.jp/press/press_04456.html

 

「標本を残さない」という選択が示す、地方自治の課題

しかし活動を知れば知るほど、深刻な問題が浮かび上がります。
それは、彼らが丹念に集めたデータや、「最後の一匹」を守る努力の証である標本・DNAなどを100年先まで保管し、公的に証明し続ける博物館が奈良県には存在しないという事実です。

本来であれば、地域の動植物の同定・標本管理・保存継承は自然史博物館の学芸員が担うべき役割です。それを、数年で卒業する高校生たちが肩代わりしている現状は、決して健全とは言えません。

 

地域の教育力と、大人の責任

ここで問われるべきは、「高校生の熱意に甘えてはいないか」「彼らのやる気を搾取していないか」という点です。

磯城野高校が自主的に「ミニ生物多様性センター」を名乗り始めた背景には、行政が整備すべき教育・研究基盤の不足があります。デジタルデータは記録にはなっても、標本という「実物」の代わりにはなりません。未来に向けてDNAすら残せないのです。次世代へどのような「知の基盤」を手渡すのか。


磯城野高校の取り組みを支え、日本鳥類保護連盟がその価値を認めた今、行動すべきは私たち大人です。高校生の情熱を「善意のボランティア」で終わらせるのではなく、彼らの集めた地域の宝を未来へ残す公的な仕組みづくりが必要ではないでしょうか。

 

「私たちがセンターになる」と生徒たちが語るために、私たちは何ができるのか。
磯城野高校の示すネイチャーポジティブの精神は、これからの奈良県、そして日本の地方教育のあり方を問い直す、大きな道標となっています。

 

 

[4]奈良SDGs学び旅 ガイド勉強会を開催します

昨年度に引き続き、今年度も「SDGsガイド勉強会(修学旅行)」を開催します。

より良い体験学習プログラムにするべく、事務局・ガイドの皆様が一丸となって実施いたします。

 

【日時】 2026219日(木) 14001600 ※受付1330

【会場】 奈良市登大路町76

レクチャーホール(奈良公園バスターミナル内 2)

【定員】 100

【費用】 無料

【講師】 奈良教育大学:中澤静男先生

【内容】 奈良SDGs学び旅 SDGs講義体験(修学旅行)

     お題の出し方

質疑応答・参加者同士の意見交換

 

【申込】 ご参加・ご見学希望の方はURLまたはQRコードよりお申し込みをお願いいたします。

お申込みURLhttps://forms.office.com/r/nUbMvftvzS

 

 

[5]お知らせ
●学び旅学級新聞の感想を募集しています!
コラムや当社の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

 

●学び旅学級新聞へ掲載する記事募集中!
原稿・写真と共にメールにてお知らせください。無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
【連絡先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

 

 

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配信:株式会社学びの旅
TEL:0742-20-7807 平日9:00~18:00(年末年始を除く)
住所:〒630-8305 奈良県奈良市東紀寺町2-10-1
Web:http://nara-manabitabi.com/

 

当社代表取締役紹介

代表取締役 川井徳子

株式会社学びの旅 代表取締役。同社の前身である奈良新しい学び旅推進協議会の立ち上げに尽力し、2020年~2025年まで実行委員長を務める。奈良を舞台にした探究型学習プログラム「奈良SDGs学び旅」を企画・開発し、商品化。教育と地域をつなぐ新しい学びの仕組みを創出した。