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学級新聞詳細

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NEWS PAPER DETAIL

学級新聞_50号

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【第50号 2024/9/5 発行】
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[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 49
[3] 実行委員長コラム
[4] お知らせ

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[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
●問合せ報告
・2026/4/22 石川県 中学校 145人
●実施報告
・2024/8/06 東京都 高等学校 東大寺コースF/W 15人
・2024/8/23 奈良県 高等学校 ならまち・春日山原始林コースF/W 29人
・2024/06/27 大阪府 高校 オンラインSDGs講義 113人

 

 

[2] はばたけ ルリセンチ No.49
イメージ

 

 

[3]実行委員長コラム
●奈良と日本人の宗教観

日本人は、自宅に仏壇を置きながら初詣は神社に行き、結婚式は教会で挙げるという不思議な民族です。文化庁の調査では、仏教徒が8,500万人、神道が8,900万人、キリスト教徒が190万人、諸宗が740万人いるとされています。人口1億2500万人に対し、宗教人口が1億8,330万人もいます。
この数字は、日本人の多くが仏教と神道を同時に信仰する「神仏習合」の宗教観を持っていることを裏付けているのではないでしょうか。
浄土宗僧侶でジャーナリストの鵜飼秀徳氏は、世界の人々の信仰について、以下のように簡潔に説明しています。
世界の総人口73億人のうち23億人(人口比で32%)をキリスト教徒が占めている。次いでイスラム教徒が18億人(25%)、ヒンズー教徒が11億人(15%)、仏教徒が5億人(7%)、民族信仰が4億人(5%)だ。日本の神道は国際的な分類では、「民族信仰」のカテゴリに入る。ちなみに、無宗教は12億人(16%)である。
出展:PRESIDENT Online
https://president.jp/articles/-/52070?page=1

宗教を麻薬(アヘン)として禁止している中国の人口は、15億人です。それからすると、世界の無宗教の12億人は少ないくらいです。鵜飼さんの「無宗教の人が増えている」というレポートは、最近の若者の生活形態であって、未だ多くの人は何らかの深い信仰の中で生きています。
しかしながら、現在でもパレスチナのガザ地区のように、宗教的対立が遠因で戦争が起こることがあります。世界のほとんどの人は宗教を人生の基盤としており、毎日祈りをささげ、神や仏に対して自らの過ちを悔い改める生活を送っています。
そして、戦いになると命を捧げることもあるのです。人類の戦争の歴史は、宗教争いの歴史でもありました。世界には、それほどに強い気持ちをもって神や仏に祈る人々の存在があります。
ところが、日本には、「自らの宗教を言葉に出して語る」という教育や機会が存在しません。戦後の学校教育では完全に宗教を切り離してきましたが、地域の祭礼行事や観光などを考えるとそれでよかったのか、と感じることがしばしばあります。
皆さんも一度、人生のイベントを振り返ってみてどうでしょうか。
例えば、今年は初詣に行ったか、初詣にお参りしたとき何を祈ったのか、子供がいる方はお宮参りや七五三をしたか、親戚・親族のお葬式や法事はどういうスタイルか。
このようなことを通じて、自分もしくは親はなぜこういう行動をとったのか、新ためて考える時間が重要だと思います。
奈良市のホームページにも下記のように説明されています。
奈良を代表する信仰行事である春日講(かすがこう しゅんにちこう)は、奈良町や周辺の農村で行われた行事で、決まった日に町の会所などに集まり、春日社の神様を描いた春日曼荼羅(かすがまんだら)や鹿曼荼羅(しかまんだら)などをお祭りし、春日社に詣でて神楽(かぐら)を奉納するものです。特に正月は、町中そろって春日社へ初詣に行き、その後町内一同で祝宴を開くなど盛大に行われました。そのときには、新しく住民になった人の祝儀を披露することもあり、住民の結束を深める場としても大切な行事でした。
出展:奈良市ホームページ 『ならまち歳時記~1月~奈良町の正月行事 春日講』
https://www.city.nara.lg.jp/site/bunkazai/5683.html

井上町や餅飯殿町、東城戸町などには会所が今も残っています。京都の祇園祭のような派手さはありませんが、会所で曼荼羅を飾って春日大社に参拝、町内会の祝宴を開くという年中行事はとても地域色豊かなものなので、復活させることが望ましいのではと感じています。
神と仏が共存する神仏習合という柔らかい信仰は、日本の特徴であり、270年にわたる平和な江戸時代の基盤となりました。
ただ残念なことに、奈良の観光の代名詞である、春日大社の神聖な存在である「鹿」と東大寺の象徴「大仏」は、「神仏習合」そのものなのですが、現在の観光シーンではその原点は奈良であるという、最も大切な部分の説明が欠けているように思います。
まずは足元から固めていきたいですね。

イメージ
春日宮曼荼羅 室町時代(15世紀) 
奈良県桜井市・聖林寺 蔵

 

 

[4]お知らせ
●学び旅学級新聞の感想を募集しています!
実行委員長のコラムや学び旅事務局の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

●学び旅学級新聞へ掲載する記事募集中!
協議会委員へ告知・共有希望の事柄がありましたら、原稿・写真と共に事務局までお知らせください。
無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
【連絡先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

 

 

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配信:奈良新しい学び旅推進協議会・事務局
(公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ内)
TEL:0742-20-7807 平日9:00~18:00(年末年始を除く)
住所:〒630-8305 奈良県奈良市東紀寺町2-10-1
Web:https://nara-manabitabi.com/