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学級新聞詳細

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NEWS PAPER DETAIL

学級新聞_47号

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【第47号 2024/7/16 発行】
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[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 46
[3] 実行委員長コラム
[4]お知らせ

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[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
●問合せ報告
・2025年度 大阪府 中学校 250人
●実施報告
・2024/07/09 大阪府 高校 フィールドワーク 101人
・2024/07/10 東京都 中学校 オンラインSDGs講義 105人

 

 

[2] はばたけ ルリセンチ No.46
イメージ

 

 

[3]実行委員長コラム
●少子化・晩婚化について考える

私が持続可能な社会づくりの実現にあたり、地球温暖化とおなじくらい危機感を持っているのが日本の「少子化」です。私が子供を出産した頃は、昭和終わりから平成始めですが、当時の合計特殊出生率は1.74で、多くの女性が2人くらいの子供を出産していました。
合計特殊出生率とは出生力、つまり生まれた子供の数を表す指標の一つです。
ある期間(1年間)の15 歳から49 歳までの女性が、その年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子供の数に相当します。この数値は、人口動態の出生の傾向をみるときの主要指標となっています。

社会を維持するためにはこの出生率が2.07人必要といわれています。
しかし日本では、50年前の1974年からその数値を下回るようになり、年々下落が続いています。この少子化の理由は、未婚化と晩婚化であると言われています。未婚化は結婚しない女性が増えたこと。晩婚化は結婚年齢が遅れていることです。未婚女性はどの時代にも存在するので、女性のライフスタイルの多様化に伴い、増えることは仕方がないといえます。

では、晩婚化はどのように進んだのでしょうか。1970年代の平均結婚年齢は24歳でした。それが現在では29.6歳と5歳も遅れています。
※出展:厚生労働省公式サイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/19/backdata/01-01-01-09.html
https://www.cao.go.jp/zei-cho/content/20161024_28zen2kai3.pdf

出生率の定義では未婚を含む出産可能な女性15~49歳を対象としていますが、実際のところ未婚女性が出産する割合は極めて低く、殆どが婚姻世帯で生まれています。現在の女性の平均結婚年齢は29.4歳なので、現実には30~45歳の女性しか子を産まない状況になっているのです。晩婚化とは晩産化でもあるのです。
晩産化は、不妊につながり、さらなる少子化につながります。子供が3人以上欲しい女性も2人がせいぜい、40代で結婚した人は1人を産むのがやっとではないでしょうか。これは、持続可能な社会づくりにとって、致命的な問題といえるのではないでしょうか。

晩婚化は女性の社会進出と関係しているといわれています。
女性のライフスタイルを考えた場合、以前は学歴が高卒までが主流でしたが、短大・大学への進学率が向上し、18歳で社会人となり、22歳で退職する、いわゆる働きだしてふさわしい人を見つけて「数年のうちに寿退職する」こと。これが女性のライフスタイルとして重要だった時代もありました。
いまや、女性も生涯働き続けるという選択肢を持つようになり、ますます晩婚化が進んでいます。
個人の生涯を考えると、結婚しないという選択肢を選んでいる人に、社会が強制的に結婚や育児を強制することはできません。

しかし、社会システムを構築しなおすことで、複数の出産育児を望んでいる人に2~3人だけで終わらせるのではなく、5~6人、場合によっては10人産み、社会的承認を得られる仕組みをつくる必要があるでしょう。
なぜなら、子供は女性が産むことでしか社会に送り出せないからです。
10人兄弟のような家族構成も選べる社会に変わることが、極めて重要な時代になっているように考えます。
30代のころに、大学病院へ半年以上入院した経験があります。当時、6人部屋で過ごしていましたが、11人兄弟を持つ女性が2人もいました。大学病院でしたので入院患者のほとんどが、がんなど重い病気の方々です。ご兄弟が次々とお見えになるのですが、手術後などは病室に入りきれないのです。そこで何人兄弟ですか?と伺って、初めて兄弟の多さに驚かされました。

今こそ、1人の女性が10人産むことがそう珍しくなかった時代の日本女性のライフスタイルを、再確認する必要があるのではないでしょうか。
私の2人の祖母も商家に嫁ぎ、働きながら6人と4人の出産・育児を果たしてきました。
人間の体の構造からも15歳から30歳までの若い年齢こそ、妊娠しやすく出産も楽なため、出産・育児に移行すればよいのに、晩婚化という状況が少子化を押し進めています。
なぜかというと、育児は手間と同時にお金がかかるからです。

一方、企業の立場になって考えてみましょう。
現在の結婚体制ですと、勤めて数年後、ようやく仕事を覚えて独り立ちするときに出産育児の状況になります。せっかく仕事を覚えたこのタイミングで会社を休むか…、ということにしばしば出会います。
女性としても子供を作るのがぎりぎりの年齢に追い込まれます。
企業経営者として、学生時代に結婚と出産・育児を済ませてくれているといいのに、と思うことがあります。
子供が小学生になったので、パートからフルタイム勤務を望んで転職する人も増えてきました。それなら新卒採用の時に、すでに出産を終えてきてくれると、育児休業を取ることはありません。

持続可能な社会を作るために学生婚の奨励と共に、現在の社会保険にある育児休業制度と奨学金によって、18~20歳で結婚し出産育児を奨励する社会を作ってはいかがでしょうか。
確かに、大学卒業の必要な期間は4年でなく6~7年くらいかかるかもしれません。
でも、遅いキャリアのスタートですが、出産育児に分断されないキャリア形成が可能となります。
18歳で第一児を出産すると30歳でその子は高校生となり、家事を協力してくれる重要な家族の一員とも言えます。
これ以上の出産を選択しない女性からすると、キャリアを伸ばすための研修や海外出張などもこなしていける環境が整います。

一方、キャリア形成よりも、母性に自己実現を感じる女性、子供をたくさん育てることに自身の生活の満足を感じる女性の場合、20代で3人目・4人目以降の出産が可能となります。
そのためには育児の社会化、つまり子供を育てることを社会全体で補い合うことです。
もちろん現在の育児制度だと、出産の費用や子供の治療費、さらには育児期間中の休業給付金や6か月の育休手当給付金などももらえます。
ただし、キャリアを形成してからしか、この手当はもらえません。学生ではこの制度は使えないのです。今の世の中は、学生時代の結婚と出産育児に否定的です。無責任だ、と決して認めないといっても過言ではありません。
その考え方と思い込みこそが、生物としての女性の出産育児を否定し、持続不可能な社会を作っているのではないか、と考えるようになりました。
生物としての人間の仕組みを変えることはできない、この原点に立って多様なライフスタイルが選べる社会に変わることが、いま日本社会に求められているように思います。
皆様、いかがでしょうか。

 

 

[4]お知らせ
●学び旅学級新聞の感想を募集しています!
実行委員長のコラムや学び旅事務局の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

●学び旅学級新聞へ掲載する記事募集中!
協議会委員へ告知・共有希望の事柄がありましたら、原稿・写真と共に事務局までお知らせください。
無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
【連絡先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

 

 

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配信:奈良新しい学び旅推進協議会・事務局
(公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ内)
TEL:0742-20-7807 平日9:00~18:00(年末年始を除く)
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