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学級新聞詳細

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NEWS PAPER DETAIL

学級新聞_43号

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第43号 2024/5/21 発行
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[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 42
[3] 実行委員長コラム
[4] 関西・歴史文化首都フォーラム in NARAが開催されました
[5] お知らせ

[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
問合せ報告

実施日 地域 区分 人数
2024/11/17 千葉県 高校 未定

 

実施報告

実施日 地域 区分 内容 人数
2024/5/8 静岡県 中学校 東大寺フィールドワーク 57
2024/5/9 神奈川県 中学校 東大寺/春日山原始林フィールドワーク 204
2024/5/14 大阪府 中学校 3コースフィールドワーク 81
2024/5/15 石川県 中学校 東大寺フィールドワーク 49
2024/5/17 大阪府 中学校 オンラインSDGs講義 280

 

[2] はばたけ ルリセンチ No. 42

 

[3]実行委員長コラム
ユネスコ無形文化遺産・能楽と大和
*****************
5月の薫風の中、奈良公園バスターミナルにて『関西・歴史文化首都フォーラム in NARA』を開催いたしました。皆様のご支援もあり、数多くの来場者をお迎えしました。13時から17時までという長時間にも関わらず、皆様に熱心に聴講いただき、大きなトラブルもなく終えることができたことは本当にありがたいことです。

今回のフォーラムのテーマは、「有形と無形の文化資産の融合」です。

 

奈良県には有形の世界文化遺産がすでに3つあり、まもなく4つ目が登録されようとしています。日本では最多、世界でもこれほどたくさんの、しかもユニークな世界文化遺産に囲まれている地域はありません。

もう一つの軸のユネスコ無形文化遺産ですが、これも奈良発祥のものが多いのです。お酒、和食、雅楽などは大和(奈良県)発祥ですが、実は能楽も大和なのです。そのことを東京の方とお話していたら、「いや何でもかんでも奈良じゃないでしょ」と答えが返ってきました。

私は、「ああ、忘れられているんだなぁ。これは奈良の人々がしっかりと伝えていくべきなんだ。」と反省し、その場では言葉を続けませんでした。

後日、能楽の5つの流派がそれぞれのホームページで自らの発祥をどのように記しているのか、再確認しました。一番古いといわれるのが、観世(かんぜ)流です。それに続く、金春(こんぱる)流、金剛(こんごう)流、宝生(ほうしょう)流、喜多(きた)流は、それぞれ下記のように紹介しています。

 

【観世流】
観世流の原型となったのは、南北朝時代に大和(奈良県)で活動していた猿楽芸能の一座・結崎座で、その結崎座に所属し、大夫(座の代表する役者)を勤めていた観阿弥清次が観世流の初代です。
観阿弥は、息子の世阿弥とともに京都に進出し時の室町幕府三代将軍足利義満に認められ、その庇護のもと各地に勢力を伸ばします。
※出典:一般社団法人観世会共同運営公式ウェブサイト
観世流のご案内|一般財団法人観世文庫|一般社団法人観世会 公式ウェブサイト| 東京都渋谷区|能楽|公演|稽古 (kanze.net)

 

【金春流】
金春流中興の祖、57世金春禅竹(こんぱる ぜんちく)は能楽の大成者世阿弥(ぜあみ)の女婿で、世阿弥から『六義(りくぎ)』『拾玉得花(しゅうぎょくとっか)』のほか多くの伝書を相伝されるなど、第2代観世大夫(かんぜだゆう)である世阿弥とは親密な関係でした。岳父の薫陶を得た禅竹は、名曲と謳われる「芭蕉(ばしょう)」や「野宮(ののみや)」などの能作、また『六輪一露之記(ろくりんいちろのき)』『明宿集(めいしゅくしゅう)』など多くの伝書を残すなど、世阿弥の事績を受け継ぎ能楽大成に大きく寄与しました。
※出典:公益社団法人金春満井会公式ウェブサイト
金春円満井会について - 能楽 金春流|公益社団法人 金春円満井会(こんぱるえんまいかい) 公式ウェブサイト|公演|稽古 (komparu-enmaikai.com)

【金剛流】
金剛流は能楽シテ方五流派のひとつで、古くは奈良の法隆寺に奉仕した猿楽座の坂戸座を源流とし、室町初期には春日興福寺に勤仕する大和猿楽四座のひとつとなり、のちに金剛座、そして現在の金剛流へと至りました。
※出典:金剛能学堂公式ウェブサイト
金剛能楽堂【金剛流の魅力】 (kongou-net.com)

 

【宝生流】
現在のシテ方宝生流は、大和猿楽四座のうち、外山(とび)座を源流としています。
外山座は、大和国外山崎(現在の奈良県桜井市外山)を拠点とし、藤原鎌足の廟所として尊崇を集めた多武峰(とうのみね)寺〔談山(たんざん)神社〕に属して活動していました。
外山は、古代日本の黎明にその名を記された由緒ある土地です。神武天皇、天武天皇の事跡に彩られ、数々の古跡、古社があります。
そのうちの一つ、宗像神社の境内には、16代宝生九郎重英宗家の尽力により、「能楽宝生流発祥の地」の碑が建てられました。近隣には飛鳥時代に聖徳太子の意向を受けて伎楽の修練所が建てられた土舞台遺跡もあり、桜井自体、日本芸能の発祥の地でした。宝生流は、そのような土壌に育まれてきました。
※出典:公益社団法人宝生会公式ウェブサイト
宝生流を知る | 公益社団法人 宝生会 (hosho.or.jp)

 

【喜多流】
喜多流の流祖、喜多(旧姓は北)七太夫長能(1586~1653)は、堺の目医者の子で7歳の時、豊臣秀吉の前で舞った「羽衣」で名を上げ「七つ太夫」と呼ばれた芸の天才でした。この名が後に、そのまま七太夫(しちだゆう)となり、喜多流の家元の呼称となりました。その後豊臣秀吉の近習となり、六平太(ロッペイタ)と呼ばれていました。このロッペイタはポルトガル語に由来するとも謂われ、秀吉の近くに侍っていたことから名付けられたと謂われています。後にはこの六平太を、家元継承前の名として用いました。
※出典:公益財団法人十四世六平太記念財団公式ウェブサイト
喜多能楽堂 (kita-noh.com)

 

以上のように、江戸時代に生まれた新しい流派である喜多流以外はすべて、奈良発祥と明記しています。世阿弥の風姿花伝では、能楽の祖は、聖徳太子に仕えた大和朝廷の秦河勝であるとされています。

また、能楽の舞台には、松の木が描かれます。それは、春日大社一の鳥居のそばの松で、「影向の松」と呼ばれます。つまり、能楽の舞台は、影向の松に降り立つ神様へ舞姿を捧げるための場所なのです。

 

以前、江戸時代に幕府によって能楽が式楽となったことをお伝えしました。
東大寺のお水取りと対をなすように、興福寺の修二会として位置づけられた薪御能では、全国から集まった能楽師が能を舞い奉納しました。それによって、幕藩体制の中で多くの大名が能楽をたしなみ、諸藩はこぞって能楽師を抱えたのでした。

やがて、能楽が日本全体に広がった後に、明治の廃仏毀釈によって興福寺が衰え、修二会としての薪御能が消えてしまいました。

現在の薪御能は、昭和36年に保存会が立ち上がり、復活させたものです。

能楽発祥の精神を改めて日本及び世界に広げていくことは、奈良の重要な役割なのだ、と改めて認識いたしました。奈良には、神話だけでなく新しい演劇や物語のゆりかごの機能があるのだと、考えさせられた一日でもありました。

 

[4]関西・歴史文化首都フォーラム in NARAが開催されました
公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボが事務局を担う『関西・歴史文化首都フォーラム in NARA』が、5/16(木)奈良公園バスターミナルレクチャーホールで開催されました。
有形・無形の文化財に造詣の深い多数の専門家が登壇し、日本の多様な文化の発祥は奈良であるというテーマで語り合いました。
また、会場周辺では奈良の農産物や地元グルメ、奈良酒、奈良墨や奈良筆の伝統産業の販売が行われる「めっちゃ奈良マルシェ」も開かれ、せんとくん・ミャクミャクも登場し来場者を楽しませました。夜には、奈良県酒造組合による奈良酒のおふるまい「世界遺産で乾杯」が開催され、参加者は懐石料理人:江口直樹氏の特別料理と共に奈良の清酒に舌鼓を打ちました。当日の収録動画は、編集後、公式サイトへ掲載される予定とのことです。

 

 

 

 

 

[5]お知らせ
学び旅学級新聞の感想を募集しています!
実行委員長のコラムや学び旅事務局の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

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無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
【連絡先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

 

配信:奈良新しい学び旅推進協議会・事務局(公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ内)
TEL:0742-20-7807 平日9:00~18:00(年末年始を除く)
住所:〒630-8305 奈良県奈良市東紀寺町2-10-1
Web:https://nara-manabitabi.com/