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学級新聞詳細

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NEWS PAPER DETAIL

学級新聞_40号

学級新聞_40号

 

第40号 2024/4/9 発行
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[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 39
[3] 実行委員長コラム
[4] 関西・歴史文化首都フォーラムin Naraに
奈良教育大学ユネスコクラブが登壇されます
[5] お知らせ

 

[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告

問合せ報告

実施日 地域 区分 人数
2024/5/15 石川県 小学校 51
2024/6/8 奈良県 中学校 37
2024/7/9 大阪府 中学校 120
未定 奈良県 小学校 未定
未定 奈良県 中学校 220

 

実施報告

実施日 地域 区分 内容 人数
2024/3/19 石川県 中学校 オンライン

SDGs講義

217

 

[2] はばたけ ルリセンチ No. 39

 

 

[3]実行委員長コラム
暖かな日差しで良い季節になりました。
桜満開の日本の景色は本当に美しい。心が躍ります。

 

さて、前回はユネスコ無形文化遺産について簡単なお話をしました。
今回はもう少し詳しく見ていきたいと思います。

 

2024年の現在、日本から下記の22の無形文化遺産が登録されています。

名称 登録年
1 能楽 2008年
2 人形浄瑠璃文楽 2008年
3 歌舞伎 2008年
4 雅楽 2009年
5 小千谷縮・越後上布 2009年
6 奥能登のあえのこと 2009年
7 早池峰神楽 2009年
8 秋保の田植踊 2009年
9 大日堂舞楽 2009年
10 題目立 2009年
11 アイヌ古式舞踊 2009年
12 組踊 2010年
13 結城紬 2010年
14 壬生の花田植 2011年
15 佐陀神能 2011年
16 那智の田楽 2012年
17 和食;日本人の伝統的な食文化 2013年
18 和紙:日本の手漉和紙技術 2014年
19 山・鉾・屋台行事 2016年
20 来訪神:仮面・仮装の神々 2018年
21 伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術 2020年
22 風流踊 2022年
※出典:文化庁HP
無形文化遺産 | 文化庁 (bunka.go.jp)

 

そして今年2024年は「伝統的酒造り」が推薦されています。

ところでこの登録一覧を見ると、なんだが違和感ありませんか?

 

最初の2008年は誰もが知っている能楽・浄瑠璃・歌舞伎の3つが登録され、翌2009年は8つも登録されています。
雅楽は著名ですが、残りの祭礼というか神楽は、アイヌを除くと地元でもあまりよく知らないものが多いのではないでしょうか。
例えば「題目立」は奈良市の伝統行事ですが、私も見たことがありません。

 

そして翌年から一挙に登録数が少なくなり、その後は2年に1つとなっています。
しかも「和食」のころから「和紙」とか「山・鉾・屋台行事」、「来訪神」とか、いくつもの祭礼を取りまとめて登録するようになっています。
何があったのでしょうね。

 

ユネスコ無形文化遺産は、条約成立までに紆余曲折がありました。
いや、条約成立後もすったもんだがありました。

 

無形文化遺産条約の成立に一肌脱いだ日本ですら、無形文化財保護という概念を確立するにあたっては、無形文化遺産の立ち上げ当初の「消滅の危機」という問題意識が消え、そのうち「芸術上の特に高い価値」などといった言葉が重要視されるようになっていきます。現在の枠組みは「無形文化財」と「無形民俗文化財」の二つに分かれてようやく落ち着いています。

 

また、先進国とかつて植民地であった国々、例えばアフリカ諸国などでは民族芸能や民族技術を国家のアイデンティティとして注目し、宣伝するようになりました。その中からは「民衆の文化を国家が管理している」として、日本の無形文化財保護推進を批判する国も多かったのです。

 

特にイギリスは「無形文化遺産」という言葉の定義から抵抗していました。
無形文化は生きているからこそ、文化なのだ。遺産とは、その人が死んだからこそ「遺産」となったのだ。
ということで全く相手にしなかったということです。

 

それが、条約としての成立に向かったのは「知的財産権」侵害の問題が起きたからでした。
そのような中で、日本の無形文化財保護制度は国際的に注目されることとなったのです。
日本人のユネスコ職員の愛川紀子さんが無形文化遺産推進プロジェクトの責任者に就任し、最後は課長となってこの条約の締結に尽力したのでした。

 

グローバリゼーションという時代の後押しも大きかったといえるでしょう。
文化の画一化・均一化の進展が、現実の脅威となり始め、逆に、世界全体で伝統芸能や暮らしの知恵、生活上の技能といった無形文化の重要性が注目を集めるようになったのだと思います。

 

日本は1993年、ユネスコに「無形文化遺産保護日本信託基金」を設置し、2017年までに1,669万ドルを拠出し、現在までに、世界各地で100件以上のプロジェクトを実施してきました。(2018年に「ユネスコ拠出金」に統合。)
無形文化遺産の保護|外務省 (mofa.go.jp)

 

日本の国際貢献として、最も優れた拠出金だったのではないでしょうか。
何よりも、日本がこの制度をうまく生かしていくことが大事だと思います。

 

日本の無形文化遺産登録数が年によって少なくなったり、まとめて登録されたりしているのは、条約で仕組みを作ったもののユネスコに無形文化遺産登録を推進する資金がないので、審査件数を制限するようになったためです。

そこで、条約をよく理解している日本が細かな伝統行事をコンセプトでまとめて、一挙に登録するようになったというのが経緯なのです。

ユネスコ無形文化遺産条約と無形文化遺産保護日本信託基金のことは、日本人の誇りとなって欲しいと思います。
遠慮せずにどんどん国際社会にアピールしていくべきなのです。
そして、奈良県民は、この奈良からこの国際的な変化が始まったことを知っていてほしいと思います。

 

[4]関西・歴史文化首都フォーラムin Naraに奈良教育大学ユネスコクラブが登壇されます
5月16日(木)13:00~17:15に奈良公園バスターミナルレクチャーホールで開催される、関西・歴史文化首都フォーラム in NARA(主催:関西・歴史文化首都フォーラム推進委員会)のシンポジウムへ、奈良教育大学ユネスコクラブの学生さんが登壇されます。
このシンポジウムでは、奈良の有形・無形の文化遺産の価値や魅力について、造詣の深いパネリストが語り合います。その中のプログラムの1つとして、ユネスコクラブの学生さんから奈良県知事である山下真氏へ、有形・無形の文化財の価値・魅力について提言が行われます。さらに、会場には、次世代への情報発信の手法の紹介と、実際に取り組んでいる学校様の展示が行われる予定とのことです。

 

シンポジウム終了後には、奈良県酒造組合による奈良酒のおふるまいと、井上さやか氏(奈良県立万葉文化館 企画・研究係長)×逢香氏(妖怪書家・書家)によるトークセッションも行われます。
↓↓↓↓↓↓↓お申込み/詳細はコチラ↓↓↓↓↓↓
【参加無料】:奈良|関西・歴史文化首都フォーラム (kansai-rekishibunka.com)

 

[5]お知らせ
学び旅学級新聞の感想を募集しています!
実行委員長のコラムや学び旅事務局の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

学び旅学級新聞へ掲載する記事募集中!
協議会委員へ告知・共有希望の事柄がありましたら、原稿・写真と共に事務局までお知らせください。
無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
【連絡先】manabi-jimukyoku@kirsite.com

 

配信:奈良新しい学び旅推進協議会・事務局(公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ内)
TEL:0742-20-7807 平日9:00~18:00(年末年始を除く)
住所:〒630-8305 奈良県奈良市東紀寺町2-10-1
Web:https://nara-manabitabi.com/