第23号 2023/7/19 発行
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◆目次
[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 22
[3] 実行委員長コラム
[4] 第8回奈良新しい学び旅推進協議会 総会が開催されました
[5] お知らせ
[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
問合せ報告
実施日 | 地域 | 区分 | 人数 |
2023/10/27 | 大阪府 | 中学校 | 57 |
2024/12 | 宮城県 | 中学校 | 40~400 |
2023/12/5 | 静岡県 | 高校 | 40 |
2023/11~2024/3 | 奈良県 | 大人 | 10~20 |
2024/4/26 | 富山県 | 中学校 | 80 |
2024/12/4 | 広島県 | 中学校 | 205 |
2025/10/31 | 東京都 | 中学校 | 210 |
実施報告
実施日 | 地域 | 区分 | 内容 | 人数 |
2023/7/5 | 大阪府 | 中学校 | オンライン講義 | 266 |
2023/7/12 | 東京都 | 中学校 | オンライン講義 | 120 |
[2] はばたけ ルリセンチ No. 22
[3]実行委員長コラム
SDGsゴール5 ジェンダーギャップの解消にむけて
少年よ、自分で汚したトイレくらい掃除をしような
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スタジオジブリの宮崎駿監督の新作「君たちはどう生きるか」を見てきました。
これから様々なところに、様々な人がこの映画の解説を書くと思います。
それらが出そろう前に素直な感想をお伝えしたいと思います。ネタバレしないようにしますが、決して高評価ではないので、楽しみに見ようと思っている人は見てから読んでくださいね。
宮崎監督にしては珍しく今回の主人公は少年です。
大半の作品の主人公は少女ですのに。
タイトル「君たちはどう生きるか」から、原作といわれている吉野源三郎「君たちはどう生きるか」をイメージさせます。
今作品では、少年はいきなり母の死に直面しますが、宮崎監督も幼少期は重い病気の母に甘えることができなかったと語っています。主人公は15歳の少年なので、監督の生い立ちも重ね合わせているのだろうといわれています。
舞台は巨大な蓮池のある大豪邸です。
少年は、戦争が激しくなって都会から母の実家である、田舎の大豪邸に疎開してきました。
そこは亡くなった母の妹で、新しい母となる美しい人の邸でもありました。母にはすでに新しい命が宿っていましたが、少年は新しい母も命も受け入れられずにいます。
ところで、ここには何人もの「ばあや」がいます。屋敷が大きすぎて、「ばあや」無しでは掃除や洗濯など家事の手が回らないのです。
「ばあや」達は、若いころからここに住んでいたことが話の流れで分かってきます。結婚もできずに飼い殺しになった人たちということです。
そんな「ばあや」の中に、少年が冒険に出るのを必死になって引き留めようとした「キリコ」がいます。
彼女とは物語の途中で離ればなれになりますが、最後に再会するまで、少年に彼女を気遣う様子はありません。
宮崎駿という人は、このような生い立ちの「老いた女性たち」になんのいたわりの心を持つことなく生きてきた人なのだということを発見してしまいました。
あかんやん
「どう生きるか」という課題について「戦争反対」をいうのは大切でしょう。
しかし、女性が奴隷的な環境の中で生きている中で平気でいる人が、現代社会について客観的な判断ができるのでしょうか。
2022年のジェンダー・ギャップ指数の日本の総合順位は、146か国中116位。
果たしてこの作品は子供たちに共感を与えられるのでしょうか。
日本の若者の抱える闇は、宮崎作品で描かれたような軽いものではなく、もっともっと深く絶望的ではないでしょうか。
ヤングケアラーという言葉がありますが、女性は幼少期から家庭内労働を負担しています。それは今に始まったことではなく、戦前は売春制度で売られていくことで家計を支える女性も多くいました。
ヤングケアラーは家族の介護として祖父母や実の親の介護を担っています。
若者は苦しんでいるという前提で作品を作らないと「生きる」に対する共感は生まれてこないだろうと感じた次第です。
「どう生きるか」という思想・哲学の大事業の前に、犠牲となっている人達への視線がなくて本物が見えてくるのでしょうか。
大御所がこれを描く日本では、ジェンダーギャップの解消にはまだまだ時間がかかりそうです。
これでは、薄っぺらい「どう生きるか」という回答しか出てこないだろうと感じた次第でした。
最期に、82歳の宮崎監督、ひょっとするともう一作あるかもしれないと、感じました。葛飾北斎は最晩年に「富士越の龍」という作品を描いています。白富士に沸き起こる黒雲の中に龍の姿を見るという日本的「世界観」を描いた傑作です。
死期を迎えて「境地」に至った人が描くということを教えてくれる作品です。
そう思うと、宮崎監督はまだ若く、まだ自分の人生を思い悩んでいる、そう感じさせる作品でもありました。
[4]第8回奈良新しい学び旅推進協議会 総会が開催されました
2023年7月4日(火)に奈良商工会議所にて、奈良新しい学び旅推進協議会総会が開催されました。協議会の今後の運営について話し合いが行われ、持続可能な体制づくりが早急に必要であるとの認識を共有しました。今後は、月1回話し合いの場を設けることになり、より一層議論が進むものと期待されます。
[5]お知らせ学び旅学級新聞の感想を募集しています!
実行委員長のコラムや学び旅事務局の活動について、皆様のお声をお聞かせください。
メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com
学び旅学級新聞へ掲載する記事募集中!
協議会委員へ告知・共有希望の事柄がありましたら、原稿・写真と共に事務局までお知らせください。
無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
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配信:奈良新しい学び旅推進協議会・事務局(公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ内)
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