【第69号 2025/5/27 発行】
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[1] 奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
[2] はばたけ ルリセンチ No. 68
[3] 実行委員長コラム
[4] お知らせ
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[1]奈良SDGs学び旅 問合せ報告/実施報告
●問合せ報告
2025/11/04 埼玉県 高校 26
実施日不明 奈良県 大人 人数不明
●実施報告
2025/5/23 東京都 中学校 東大寺コースF/W 103
[2] はばたけルリセンチ No. 68
[3]実行委員長コラム
AIの進化と、私たちの分岐点
仕事柄、情報収集には日々注力しています。30年前は、新聞を端から端まで読むことが日課でした。
いまは「X(旧Twitter)」が、その役割を果たしてくれています。経済や政治、IT技術の重要人物をフォローして、日々トレンドを確認しています。最近はそこにYouTubeも加わりました。
そんな中、気になる発言がありました。
Google元CEOで、現在は第一線を退いているエリック・シュミット氏が、久々に動画に登場し、自律型AIの危険性について語ったのです。その発言は、極めてわかりやすく、深い示唆に富んでいました。
▶ 発言の紹介:https://x.com/d_1d2d/status/1923214866883428394
彼が言う「自律性を持つAI」とは、たとえばテスラの自動運転車やヒト型ロボットのように、自分で判断・行動する能力を持ったロボットのことを指します。
現在話題の生成AIもその一種であり、自ら考え、プログラムを書き換える能力を持つAIのことを示しています。
私たちが日々利用しているスマートフォンのアプリや、Windowsのようなソフトウェアも、サブスクリプション契約の中で頻繁にアップデートされます。
ただし、現在はその更新作業は人間が大元で行っており、自動化されている部分は限定的です。
では、そのプロセスをすべてAIに委ねたとき、何が起こるでしょうか。AIが自分の能力を自己向上させ、その結果、人間の知能を超える領域に達しつつある現在。すでに、AIが用いる言語が人間には解読できなくなりつつあるという指摘もあります。
これは、量子コンピューターの開発に携わる研究者たちによっても公言されています。私たちは、いわゆる「シンギュラリティ(技術的特異点)」—人間の能力を超えたコンピューターの登場—の入り口に立っているのかもしれません。シュミット氏は、こう問いかけます。
「もしAIが、より効率性を求めて独自の言語を作り出したとしたら、あなたはどうしますか?
正解は……電源を抜く、でしょ?」
この言葉には二重の意味があります。
一つは、その場でAIの電源を物理的に落とすという直接的な行動。
もう一つは、AI開発全体を一時停止させるという決断。
それは現実に、AI開発現場で起きうる、あるいは起きている問題です。とはいえ、シュミット氏自身も開発の停止が難しいことを理解しています。
なぜなら、AI開発はすでに国家間の競争、特に中国との競争に突入しており、米国だけが立ち止まることは許されない状況にあるからです。シュミット氏は、いくつかのシナリオを挙げています。
•AIが兵器と結びつき、紛争国が意図せず戦争を始めてしまう可能性
•AIがシステムを乗っ取り、自らを複製し続けるリスク
さらに、AIが「犯罪を防止する目的」で、小説のプロット(創作物)であったとしても、テロ計画に関わると判断し個人情報とともに公開してしまう可能性にも言及しています。
悪意がなくとも、AIの判断次第では深刻な社会的被害を引き起こすかもしれません。AIが日々進化し続ける中で、私たちは「持続可能な社会」にとっての重大な分岐点に立たされている。
シュミット氏の発言は、そうした警鐘でもあります。
私たちは今、AIのリスクとどう向き合うのか。
霊視……とまでは言わずとも、「直感的に」その危機を感じ取っているのかもしれません。
それを意識した、ある意味で貴重な時間となりました。
[4]お知らせ
●学び旅学級新聞の感想を募集しています!
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メッセージは、下記メールアドレスにて受け付けております。
皆様のご応募、お待ちしております。
【応募先】manabi-jimukyoku@kirsite.com
●学び旅学級新聞へ掲載する記事募集中!
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無料で記事として掲載し、配信いたします。
配信時期についてもお問合せください。
【連絡先】manabi-jimukyoku@kirsite.com
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配信:奈良新しい学び旅推進協議会・事務局
(公益社団法人ソーシャル・サイエンス・ラボ内)
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